演奏会の表紙から〜編集長のコメント

<第12回演奏会>
◆1969年第12回定演のプログラムだけは手に入れることが出来ませんでした。私が手元に持っているプログラムは殆どみんなボックスに保管してあったものですが、12回プロだけはなかったのでした。それで「合一会だより」で持っている人はいないか呼びかけてみたのですが、反応はありませんでした。この年は下記の通り団の危機の時代でその年のプログラムがどんなものだったのか、知りたかったのに残念です。
◆この年は栗本幹事長の時代で団員数が落ち込んいた頃です。この年の7年前は82名でしたが、5年前になると65名、3年前が48名、そしてこの年が38名と毎年のように団員数が減っていた団員数の底辺の頃でした。
◆この年、70年安保闘争でわが府大でも学生運動が燃え盛り、バリケードストなどありました。学内ではヘルメット学生の姿が目立ち、学生たちの間では政治的無関心ではいられない雰囲気が強くなり、この大事な局面で合唱などしていても良いのだろうかという思いを、大なり小なり心の中に抱いた団員もかなりいたようです。そのような雰囲気のもと、当然新勧は盛り上がらず、獲得団員は女性数名、男性はゼロ(!)でありました。
◆そんな中、団員数が少なくなりすぎたので定演はOBや府大の団員外の人などに応援を頼み、必死になってやったので演奏は満足できるものでありました。そして特記すべきはこの定演で日浦さんが客演指揮者として初めて定演ステージで振っている。第二ステージにブラームスのNänie (哀悼歌)を振り、3ステージでは「がっしょう あらかると」と称して二人の学生指揮者と三人で日本や欧州の合唱小品8曲を振っている。
◆世の動き…東大安田講堂「落城」、70年安保闘争激化し各大学で機動隊導入、「反体制フォークソング」流行、米アポロ11号人類初の月面着陸、全米にベトナム反戦デモ、仏大統領ドゴール辞任後にポンピドー、ピアニスト・バックハウス(85)死去 《言葉》オーモーレツ、アッと驚くタメゴロー 《府大では》全学闘が学生部建物を封鎖占拠