演奏会の表紙から〜編集長のコメント

<第18回演奏会>
◆このとてもカワイイ絵の表紙のプログラムは1975年第18回定演のものです。この年もプログラムは手作りですが、文字や絵をすべて団の方で原紙に書き込みました。その原紙を印刷屋へ持って行き、写真に撮ってもらって製版しての印刷です。各ページもツヤのある紙でとてもリッチに仕上がっております。当然お金もかかったので、プログラムに掲載のお店の宣伝も17件も取っております。
◆表紙の絵はH28尾崎ライノスケ氏とE24長田誠子ちゃんの担当でした。メルヘンタッチのかわいい絵ですね。
◆定演は全部で4ステージで、1ステが兼田博氏指揮のロシア民謡集、2ステが團伊玖磨「筑後川」を渡瀬清隆氏指揮、3ステがポピュラー、最後の4ステが日浦氏指揮のロッシーニ「スタバト・マーテル」。ポピュラーステージは「ラブ・ストーリー」と題して男女の愛の出会いから障害を超えてまた結びついての出発までを「男と女」「慕情」「悲しき天使」「ケ・サラ」「明日に架ける橋」の5曲でまとめました。
◆写真は手書きのプログラムページです。このプログラムは内容が濃くて曲目紹介だけで6ページ、それと客演指揮者や独唱者・伴奏者紹介に2ページ、幹事長・正副指揮者紹介に1ページ。特記すべきは各パートごとに1ページずつとって「PL紹介」「パート紹介」「演奏の聞かせどころ」「他パートから一言」の紹介をしている。あと卒団生のページに1ページ、団紹介に2ページとなっている。
◆上記で各パート紹介の内で「他パートから一言」を掲載します。ベースについて…Sより「底なしのベースたらんことを唯一の誇りに低音のみに命をかける男たち」。Aからは「PLに代表される異常なまでの自負心と自己顕示欲の所有者の集団」。Tからは「やい、ガムシャラベースめ、負けへんで」。
◆アルトについて…Bより「良妻賢母というよりも、量妻健母という感じ。日ごろの団結の割に迫力がもう一つ。嫁さんに最適」。Tより「その優しさといい、声といい、まるで母さんの味だよネ」。Sより「独特のあの低くなめならかな声は、聞く者をゾクゾクさせます。なぜか大柄な人が多いのが目立ちます」
◆ソプラノについて…Bより「あべ静江というよりもアグネス・チャンという感じ。もっと大人の声、大人のムードで世の男性を狂わすべし」。Tより「いつもかわいいね。姿にしても声にしても子供みたい」。Aより「あつかましいのやら純真なのやらわからんパート。存外、4パート中で最も大食い・ノンベエが多かったりするノダ」。
◆テナーについて…Sより「本物のTenの声の持ち主が少ない為、いつも苦労をしている。最近は、まず体力だというのでランニングにも乗り出す熱心なパート」。Aより「9人それぞれ非常にアクある個性を持つため、なかなかまわりの声に妥協せず無感覚になってしまった集団。Bより「男やったら男らしい声だしてみー。あまりAltに引っ付かんといて、お願いやしー」。
◆世の動き…景気ドン底で就職難時代、国鉄などで空前のスト権スト、インドシナ戦争終わる、ショスタコービッチ(68)死去、洋画『エマニエル夫人』、なぞなぞブーム 《言葉》クリーン、激写、中ピ連、紅茶キノコ、私……する人